方法8「独特のオーケストラ配置に慣れる」

◇これは、90年代のスヴェトラーノフとアカデミー交響楽団に関することだが、そのオーケストラ配置が独特である。ヴァイオリンの左右対向配置(向かって左に第1Vn、右に第2Vn)は最近ではかなり一般的で、ヴィオラが右、チェロとコントラバスが左奥、という弦楽配置は理解できるだろう。木管は普通に中央。
チェリビダッケに言わせるとこれも「響きのことを何も知らない愚かな配置だ」そうだが。青澤唯夫『名指揮者との対話』p199)
◇一番特徴的なのは、ホルンとトランペット、トロンボーン、チューバが、舞台向かって右隅にこちゃっとまとまって座るところである。どう考えてもホルンと金管群が左右に分かれた方が格好良く響きそうなものだが、スヴェトラ配置は違う。「トランペットの強奏が斜めに差し込んでくる」「ホルンとトランペットが同じ辺りで叫ぶ」という感じは慣れないとこれまた結構奇妙である。慣れれば、ホルンとトランペットのアンサンブルを重視しているのかとも思い、実際同時に叫ぶ様に魅力を感じるのだが。
◇なお、1965年録音の第3番はホルン右、金管中央奥、1970年録音の第22番はホルン右奥、金管中央奥の通常配置である。
(こんな配置のせいか、最近もリリースされたCDに左右逆盤問題があったわけである。「@niftyホームページサービス - ホームページ作成なら@niftyホームページサービスで!」)
◇なお、演奏の強弱の振幅の大きさは、以前渡邉暁雄について触れたのと同様なので、それなりの音響装置を使用する必要がある。私は、しばらく使ったAKGのK26Pのアームがポキッと折れた(アロンアルファでくっつけたが、それにしても片耳落っことしたイヤーパッドを2,100円で買った直後だったのはやるせなかった)ので、以前透明感のある響きに聞き惚れていた518DJを買おうかと思ったところ、たまたま試聴したSONYMDR-Z500DJがとても安い上に、私の好きな原音バリバリ系の音だったので、今はあっさりSONYに乗り換えた(今聴くと、よく言われたK26Pの「低音篭り」がよく分かる)。