斎藤環氏、八木秀次氏を大いに笑う

◇「ちくま」5月号*1に出ている、斎藤環氏の「『家族』は遺伝するだろうか」(連載・家族の痕跡21)が面白い。八木秀次氏の「女性天皇容認論を排す」*2に示されたような男系天皇正統論の弱点を示す。例えば、神武天皇Y染色体現代日本人男性に数千万人規模で受け継がれている可能性、など。
◇斎藤氏の文章は、例のラカン系術語を一切出さない、啓蒙的で読みやすいもの。そもそも「家族」というものの成り立ち、その継承とは何なのか、考えさせる。ぜひ一読を。
◇なお、八木氏についての毀誉褒貶は上記著書のアマゾンのレヴュー*3でどうぞ。
◇ここにも言及あり。http://d.hatena.ne.jp/iprefernotto/20050503/p1

*1:筑摩書房PR誌。大手書店店頭で無料配付の場合あり

*2:論文がhttp://www.php.co.jp/magazine/voice/content.html(月間総合誌)2004年9月号に。同名著書が清流出版より「女性天皇容認論」を排す―論集・現代日本についての省察。私は未見。

*3:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860291042/250-5991151-7937028