【5】ロジェストヴェンスキー指揮ソヴィエト文化省交響楽団★★★☆
1983年スタジオ
BMG1998年(メロディア音源)(74321634612)
65:08(17:58/22:26/9:59/14:45)
(画像なし)
◇今回の聴き直しで最も印象が変わった録音。特に、第1楽章の雰囲気は、本当に凍てつくようで、群を抜いて素晴らしい。おそらく演奏史上でも、この曲の長大化の端緒を開いたものといえるのだろう。
1.テンポを落とした分だけ非常に克明。しかし、凄惨さは少しも落ちていない、というか、正確無比かつ超強力なグロテスクさが驚異的。「正視に耐えない」、慟哭してしまう演奏。
2.ところが、一転第3楽章が実に軽い。全曲の中でのバランスを取ったものと思われるが、残念。★1つ減。
3.出だしが軽い。「ズズンバシバシ」は決まっているだけに、バランスの悪さが残念。
4.イングリッシュホルンの歌は極めて魅力的。しかし、その後の木管の声々はなぜか完全に後景に退いている。鐘はカンカンと乾いた音で魅力なし。
◇総じて、第1・2楽章の絶演が第3・4楽章のバランスの悪さで大減点されてしまう惜しい演奏。