【3】クリュイタンス指揮フランス国立放送管弦楽団★★★★

1958年5月19日スタジオ
テスタメント(EMI音源)1996年(SBT1099)
59:50(15:32/17:53/13:59/12:25)
ショスタコーヴィチ : 交響曲 第11番 ト短調 作品103「1905年」
◇トランペットのシグナルなどフランス的な色気と柔らかさを感じてしまうが、指揮はロシアものには向いており、ショスタコーヴィチ臨席という象徴的意味だけでなく良い演奏なのは疑いない。
1.発砲、妙に軽いのは当時のマスケット銃(…は古過ぎかもしれない)を模している? それはやはりショスタコーヴィチのコメントがあったのか? などと思わせる。しかし、その後の金管のうなり、打楽器の炸裂などは、音色が多少明るいとしても、ロシア系演奏と遜色ない。
2.沈鬱でゆったりした歌いまわし。
3.導入は軽快な感じ。アレグロは堂々としていて良い。
4.ここの入りに銅鑼と重ねて固定シンバル連打が「キシシシシシー」と長く続くのは他に見られない特徴。木管の語りはやや弱いが、全体としての強力さは充分。鐘は美しい。やや短いが残響あり。