教育についての「やらせ」問題たち

◇来客が多かった割りに特に反応のなかった「「紋切り型ニュース」の馬鹿馬鹿しさ(「履修不足」と「参院1票の格差」を事例として) - ピョートル4世の<孫の手>雑評」 の続報のつもりで少し書く。といっても、今更タウンミーティングのやらせ発言を取り上げ…

 実は作るとどんな感じに仕上がるんだろうかと気になっていたので

◇取り急ぎ「はてなダイアリーブック欲しい!」と書いておく。個人的には象さんの表紙がいい。

 書評『概説日本思想史』

◇以前も取り上げたことがあるが、Amazonに投稿した『概説日本思想史』*1のレビューをこちらにも載せておく。字数などの関係で省略したところも補足した。 日本思想史学の水準を示す、待ち望まれた概説書 ◇日本思想史学の水準を示す分担執筆の概説書としては…

 風邪っぴき

◇こちら(「hirokiazuma.com」*1)にもあるように、今年の風邪は本当にしつこい。かれこれ10日ほどこってり苦しめられている。寝ても食べても薬飲んでも治る気配が一向にない。今夜も寝ていたら急に咳き込んで、気分が悪くなって眠れずこんな時間になってし…

 「紋切り型ニュース」の馬鹿馬鹿しさ(「履修不足」と「参院1票の格差」を事例として)

◇連日報道され(消費され)ている、高校の「履修不足」問題、少しでも高校運営の内情に通じた人なら、こんなこと(科目の「読み替え」など)は、ずっと以前から常態化していたことを誰でも知っているはずだ(ある新聞投書では、確か30年以上前からあったと指…

 「世間」と「社中」(日本に「個人」がいるかどうか、「思想」はあるかどうかについての初歩的考察)

◇小泉政権についてのまとめやら日本思想史への発言やらをメモしてあるが、果たして書く機会はあるだろうか。 ◇ところで、ここ数日、何か借金苦の心中・身売り、いじめ自殺の報道が続いているような気がする。佐藤直樹氏の評判高い『世間の現象学』*1を今頃読…

 ルービック・キューブ

◇どこのうちの子もかわいいもんだ…なんておじさん臭い感慨を持ちつつ見ていたら(「hirokiazuma.com」)、この物体からうおおっ強烈な懐かしさが! 流行は1980年だそうで。とりあえずそれだけ。

 いまや懐かしいキャラたち−小泉、細木、ホリエモン−と「倫理道徳」の話

私は、昨年来の記事で、小泉純一郎や細木数子の行動や発言をやや偽悪的に高く評価してきた。今でもその基本線は変わっていない。進歩が無いのか、ぶれないのかどっちだろうか? 一方で、彼らが一時評価したホリエモンについては、私は積極的な評価を留保して…

 お久しぶりでございます

ご無沙汰でした。3月以来の記事を書いてみました。って、続けて読んでいる人はいるんだろうか。 ブログでも少し手を広げようとしていたところ、ちょうど人並みに忙しくなったので、こんなに間が空いてしまい。今後も未定ながら、PCが変わるので(例のポン…

 お粗末な事どもと大切なこと(形式と実質について)

PSE問題と原発運転差し止め判決 ◇経済産業省は江戸時代のお殿様か。実に恣意的な振る舞いではないか。保守派の私としては、法律の形式的適用よりも、世間の常識が勝利するのは悪いことではない。それにしても、立法・行政の手続きとしてあまりにお粗末。中古…

 オーケストラ・ダスビダーニャ第13回定期演奏会の感想

◇行ってきました。以下、アンケート用紙に書いた感想を再構成したもの。 劇音楽「ハムレット(ガムリェート)」による組曲Op32a (まず前提として解説:『ハムレット』は普通に、デンマーク王子の運命を描いたシェークスピア作品でいいのだが、ショスタコー…

 散漫な休日

◇今日は久し振りに[時事評論]を上げるつもりが、「アンテナ」の整備にえらく時間がかかってしまった(タイトルも微修正)。アンテナは無料の200件分でも、なかなか整理がつかず。また、相変わらずのご老体PCと付き合うのは大変である(冬は冬で動きが悪い…

 ショスタコーヴィチは「反体制のヒーロー」扱いされているか?

◇私は音楽評論の類はほとんど読まないのだが(例外は片山杜秀氏のNAXOS「日本作曲家選輯」解説くらい)、渡辺和彦氏の「ショスタコーヴィチの肖像〜もう一歩聴き込みたいリスナーのために」という連載が目にとまった(山野楽器店頭で無料配付の『Varie』1月…

 旧暦新春ご挨拶と週刊誌エセーの話

◇本日は旧暦(太陰太陽暦)元旦です。保守派だけに、このめでたい日にブログが再開できるのは喜ばしい限りです。なんて…ただ、放置してただけですが。 ◇旧暦と言えば、鴨下信一氏が「人生のごほうび」(毎週火曜発売『サンデー毎日』 http://www.mainichi.co…

 川端龍子展(江戸東京博物館)ご紹介(&近代文化の再評価)

◇早くしないと終わってしまうので、取り急ぎ展覧会のご紹介。川端龍子(1885−1966)は、大正期から昭和40年代に活躍した日本画家。洋画からスタートして、独自に日本画に取り組んだというのが特徴。型破りの大作を次々と製作し、「近代日本画の異端者」「在…

 北田氏・仲正氏トークセッション打ち切りへの余計な感想 (「東浩紀・北田暁大は『学問オタク』か?」特別篇)

「予想された結末」 ◇「やはりこうなったか」。id:leleleさんのブログでの「仲正×北田トークセッション中止」の告知*1を見ての、私の感想である。11/13に行われた両氏の第2回トークセッション(特にその後半)は、9/11の充実した第1回とは打って変わって…

 内田樹氏・仲正昌樹氏の「正義」批判に寄せて (「言論の無自覚」の問題について)

「戦後責任論」のねじれ ◇当ブログでも「歴史教科書問題」「靖国問題」について多く触れてきた。また、やはりWeb上を見ていると、やはり若い人々を中心に この「ニセ社会問題」に直面し混乱して、人生の貴重な時間を無駄にしている人もいるようである。そこ…

 個人的な問題?

◇そういえば、上の「実存的問題」について言えば、「過剰な意味の追求が人間を非人間的状況へ追い込む」ということはずっと気になっている。私はうまく書けないのだけれど、内田樹氏や仲正昌樹氏が「正義」と「不自由」問題の文脈で縷説されているので、そち…

 「思想史リング」スタートに寄せて

◇当ブログはついに月刊ブログ化か? 先月は1エントリしか書いてない。なんてサボっていたら、id:amgunさんからお誘いがあり、思想史リングに参加することになった。本格的に何かが動き出したわけではないものの、id:massunnkさんのダイアリー(古典的人文系…

 「太平洋戦争・ニート・小泉圧勝・中ロ印接近・下流社会」を貫くもの

◇我ながらブログというにはあまりに怠慢…なんと10月初エントリではないか! 書きたいことは沢山あるのだが、地が不勉強ゆえ書くのが追いつかない今日この頃。予告すると考えすぎてかけなくなるのも相変わらずだ。 ◇この休眠中も、「歴史問題」「靖国問題」を…

 中国「小泉ショック」? アメリカの「男女別学」動向

◇今週の印刷媒体記事から、今まで当ブログのエントリで書いてきた「文化戦争」*1に関係しそうなものを、2つほどつまみ食い的に紹介(記憶で書いているのでやや不正確かもしれません)。 中国指導部「小泉ショック」か(上村幸治氏「インサイド中国」『サン…

 「自民圧勝、民主惨敗」からその次へ

◇すでに多くの方が書いているように、今回の「自民党圧勝、民主党惨敗」という選挙結果は、小選挙区制度の特性から言って当然と言えば当然のもの。昨日のTV番組での街角コメントで「これじゃ2大政党じゃないよ」というのがあったが、いえいえこれこそ正に2…

 日本民衆の武装と自律と誇りの歴史

藤木久志『刀狩り−武器を封印した民衆−』(岩波新書)*1紹介と蛇足 豊臣秀吉の政権は、…その力を背景に、武装解除を目指して、農村からあらゆる武器を徹底的に没収し、民衆を完全に無抵抗にしてしまった…この見方は、いま、ほとんど国民の通念といえるほど根…

【3:私たちの時代の「文化戦争」】

それでは次に、小泉「構造改革」なるものの実質は、どのように評価されるのか。この点について詳細に論じる力量は私にはないので、これもよく言えば長期的、要するに大雑把な歴史状況から説明を試みたい(周知の事柄も多いと思われるが、「孫の手」なので、…

【2:小泉「劇場」政治と「政治の2001年体制」】

◇今回の解散総選挙劇の序盤では、「郵政反対議員vs刺客候補」なる図式に注目が集まった。小泉首相の政権運営は「独裁的」と批判されることも多い。それらは小泉首相の特異なキャラクター(「非情」「変人以上」)に還元されやすいわけだが、これは本当にそう…

【1:前口上】

◇さあ総選挙ネタを書こう*1と思ったら、公職選挙法なんて厄介なものがあるんだよね(木走さんのまとめ参照*2)。現在の規定上は、私が当初書こうと思っていたことを書くと形式上バリバリ引っかかる。以下は一応、条文を読んで、それに対応して書いたつもり(…

9.11総選挙と「その後」に向けて

目次 【1:前口上】 - ピョートル4世の<孫の手>雑評 【2:小泉「劇場」政治と「政治の2001年体制」】 - ピョートル4世の<孫の手>雑評 【3:私たちの時代の「文化戦争」】 - ピョートル4世の<孫の手>雑評 (全文を表示するには、09-05の日付をクリック…

 私たちの時代の「信心」問答 (含む「子育て論」)

◇このブログで問題にした*1「宗教性」についての記事を一つ(また、予告と違うものから書く、移り気な私。困るね)。最近、飲み会で(知人Xさん)「哲学や心理学も知っておいた方がいいと思ったんですけどね〜」(私P)「あれは下手にやると絶対落とし穴には…

 休眠中ブログ?

◇そんなつもりもなかったのが、8月はこれで2回目。今まであまりに不勉強だったお陰で、最近本を読むのが面白くて、書く方はおろそかに…。ペースは上がらないかもしれないが、準備中の総選挙ネタ・連載ネタをそろそろ書かないと(賞味期限切れ迫る)。読ん…

 「戦後60年の原点 占領の秋1945年」連載開始

◇『毎日新聞』の広告ではないけれど、前回の続き。夕刊で昨日から開始。「8月ジャーナリズム」で戦争報道というのはお決まりパターンだったが、占領期についての新聞での特集記事は案外珍しいのではないか。 ◇昨日の夕刊1面予告記事によれば、「占領期は現…